タイ人学生と共にタイ語で授業を受ける場合、一定以上のタイ語力が無いと厳しいかもしれない。とはいえ大学によっては、英語で受講する各学部の「International Program」が留学対象外となっている場合も。また、「自分がどうしても勉強したい学部にInternational Programが無い」という事もある。
タイ語力が無い人がタイ語で留学するのは絶対に無理かと言うと、そうでもない。実際に僕の留学中にも、日本でタイ語をかじった程度でチュラロンコン大学に留学し、タイ語で授業を受講している留学生もいた。というわけで前例もあり制度的には可能だ。
これは僕の主観だが結論から言うと、個人の努力次第だと思う。ある知り合いはタイ語の講義についていけず、講義形式ではなく実技形式の授業で単位を稼いでいる人もいた。
別の知り合いは、タイ語専攻では無かったものの、留学前に独学でタイ語検定4級を取得し、タイ語で授業を受講していた。時にはクラスの前で意見を求められる事もあり、それをタイ語で述べる事が大変だったと言っていた。
また試験では時間に限りがある中、タイ語で問題を読み、タイ語で回答するというのも大変だったようだ。だが、留学の最後の方にはタイ語の実力が大幅に上がり、タイ語力と授業知識の両方を身につけられたようだった。
一般的にタイ人は日本人同様、英語が得意ではない。「読み書き」は出来ても、「会話」が不得意な傾向にある。日本と似ている。チュラロンコン大学の学生と言えど、一般の学生は余り英語が得意ではない。したがって留学生がタイ語を話せるのであれば彼らにとってもタイ語で会話する方が楽という場合もある。また、タイ人はタイ語を勉強している外国人に対してとても親しみを持って接してくれるので、クラスメイトは喜んでタイ語を教えてくれるだろう。ゆえに、タイ語のコースに入る事でタイ語力の伸びが大いに期待できる。
また、外国人が何十人も留学している「International Program」と違い、留学生自体が珍しいこちらのコースでは、留学生に興味を持ち話しかけてきてくれる可能性もある。他の留学生達に埋もれてしまう心配もないだろう。
メリットデメリットを以下にまとめる。
<メリット>
【好きな学部が選べる】:「International Program」は設置されている学部が限られているため学部選びに制限が生じるが、通常のタイ語コースであれば好きな学部を選べる。
【タイ人学生の中に溶け込め、タイ語が身に着く】:授業は勿論のこと、クラスメートともタイ語で話す事になる可能性が高い。普段からタイ語を使用する事で努力次第では大幅なタイ語力向上が見込める。
【留学生の中でも目立てる】:タイ語で受講する外国人留学生は限られるため、留学生は自分一人だになる場合も。留学生が多い「International Program」では「数多い留学生の内の一人」としか認識されないのが、通常のタイ語で授業を受けるコースだと「珍しい留学生」として存在感が出る。
周囲のタイ人にとってクラスに外国人留学生がいる事自体珍しいので、興味を持って話かけてくれる可能性が高い。
<デメリット>
【授業についていけなくなる場合も】:授業では沢山の専門用語も使われるので、授業内容に加えタイ語でも努力を求められる。
【他の留学生友人ができにくい】:留学生が他に殆どいないため、留学生同士の友人ができにくい可能性も。タイ人学生の中に溶け込め、タイ人の友人が増えるメリットの裏返し。
【英語が上達しづらい】:授業は「英語」を履修すれば別だが、基本的に英語に触れる機会が少ないので英語力が上達しづらい。英語力向上は期待出来ないが、「英語は別の機会に取組めば良い」、「既に英語はある程度できるので第3の言語を習得したい」といった人には良い。
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